空転

「空転」

晴れの日を待ちわびる
砂時計が落ちるまで
夕刻の哀愁に
寄り掛かって息を吐く

水たまりを撫でる風
窓の外の情景詩
波紋ひとつ揺らすたび
チョコレートが溶けてゆく

読みかけの本を閉じて
机に放り出したきり
溢れかけた停滞を
今はまだ引き延ばして

明日の音色浮かべたら
光の色移ろいで
独りのメリーゴーランド
きらきらと繰り返す