2023-01-01から1年間の記事一覧

周回

「周回」 冷たい風が吹き抜ける度やけに後ろを振り返ってしまう期待はいつも形を持たずに徒に枯れ葉を巻き上げる どうして今も探しているのどんな幸せも過去になるのに愛しい温度を憶えていてもこの寂しさは埋まらないのに 重たい音色が軋む扉を閉じれないま…

紙吹雪

「紙吹雪」 何かになれそうな期待とか何かを失う不安とか図々しい感情を纏っては無理に手を伸ばしてしまうんだ ちっぽけな僕じゃ届かなくて思ったより距離は果てなくて勘違いを重ねた世迷言がもしもエールになったのなら きっと僕の存在は君の人生に降る紙吹…

星屑夜道

「星屑夜道」 道端の小石に躓くような暗がりの旅路に怯えてる身軽な荷物はやけに心をさらけ出してしまいそう 何処にも留まれないはやる気持ちが時計を回す大人になれない願いが情けなさを引きずってゆく 小さな星の灯を辿って地図にない未来を探してる仄暗い…

カクテル

「カクテル」 夜の街にゆらゆら揺れる憧れみたいな色の夢 優しい音に囲まれて彷徨ったままで居たい生温い風に誘われて時間を忘れてみたい 刹那の波にきらきら消える祈りみたいな僕の歌

まほうのうた

「まほうのうた」 まほうのうたを忘れないように光の途絶えた森の奥君が笑顔を忘れないようにまほうのうたを口ずさむ 音にゆらめく色彩を闇にきらめく感傷を奇跡みたいな一瞬は触れるだけで花開くから まほうのうたが届きますように扉を閉ざした部屋の中君の…

吹き溜まり

「吹き溜まり」 優しく在ろうとしていたらいつのまにか軽んじられていたこと 吹き溜まりに重なってゆく想いまだ君と歩いていたかった道