周回

「周回」

冷たい風が吹き抜ける度
やけに後ろを振り返ってしまう
期待はいつも形を持たずに
徒に枯れ葉を巻き上げる

どうして今も探しているの
どんな幸せも過去になるのに
愛しい温度を憶えていても
この寂しさは埋まらないのに

重たい音色が軋む扉を
閉じれないまま夜が明けたら
朝の光は祝福のように
君と同じ世界を包み込む

どうして今も恋焦がれるの
どんな幸せも降り積もるのに
愛しい温度を思い返せば
溢れるほど満たされるのに