周回

「周回」

冷たい風が吹き抜ける度
やけに後ろを振り返ってしまう
期待はいつも形を持たずに
徒に枯れ葉を巻き上げる

どうして今も探しているの
どんな幸せも過去になるのに
愛しい温度を憶えていても
この寂しさは埋まらないのに

重たい音色が軋む扉を
閉じれないまま夜が明けたら
朝の光は祝福のように
君と同じ世界を包み込む

どうして今も恋焦がれるの
どんな幸せも降り積もるのに
愛しい温度を思い返せば
溢れるほど満たされるのに

紙吹雪

「紙吹雪」

何かになれそうな期待とか
何かを失う不安とか
図々しい感情を纏っては
無理に手を伸ばしてしまうんだ

ちっぽけな僕じゃ届かなくて
思ったより距離は果てなくて
勘違いを重ねた世迷言が
もしもエールになったのなら

きっと僕の存在は
君の人生に降る紙吹雪だ
重なった道で君の今を
鮮やかに祝福して消えてゆくんだ

ちょっと派手に散らしただけさ
だから前が霞んで見えるんだ
いつだって君の目の前は
輝かしい未来の光が照らしてるんだ

星屑夜道

「星屑夜道」

道端の小石に躓くような
暗がりの旅路に怯えてる
身軽な荷物はやけに心を
さらけ出してしまいそう

何処にも留まれない
はやる気持ちが時計を回す
大人になれない願いが
情けなさを引きずってゆく

小さな星の灯を辿って
地図にない未来を探してる
仄暗い夢をまだ抱いて
忘れたくない想い
この夜が果てるまで

カクテル

「カクテル」

夜の街に
ゆらゆら揺れる
憧れみたいな色の夢

優しい音に囲まれて
彷徨ったままで居たい
生温い風に誘われて
時間を忘れてみたい

刹那の波に
きらきら消える
祈りみたいな僕の歌

まほうのうた

「まほうのうた」

まほうのうたを忘れないように
光の途絶えた森の奥
君が笑顔を忘れないように
まほうのうたを口ずさむ

音にゆらめく色彩を
闇にきらめく感傷を
奇跡みたいな一瞬は
触れるだけで花開くから

まほうのうたが届きますように
扉を閉ざした部屋の中
君の笑顔を忘れないように
まほうのうたを繰り返す